我々は,特定の行動に対する意欲を刺激し,対象者の行動を誘発することを目的として,対象者の行動量を順位として提示し他者との競争心を利用する手法に取り組んできた.これまで,対象者の全集合における上位層のみならず,部分集合においてのみ上位となる者をも,部分集合内での順位に基づき上位層とみなすTop of Worldsを提案してきた.Top of Worldsで算出した順位を提示することで,順位の提示がない場合と比較して対象者の参加率が向上することは,これまでの研究において確認してきた.しかしながら,Top of Worldsが誘発させたい行動そのものを誘発するかは不明であった.今回,我々は1ケ月間の英単語学習に取り組む実験を行ない,Top of Worldsで算出した順位を提示することが,全集合における学習量の順位の提示の場合と同じく,被験者の学習量を増加させることを確認したため,報告する.
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