圧縮木材の弾性的性質におよばす圧縮率の影響

摘要

近年，軟質木材の有効利用，強度の向上等を目的として木材の圧密化に関する研究が頻繁に行われ，加工法の発達とともに製造された圧縮木材は工業製品として実用化されることが多くなっている。 しかし，その興味は加工法そのものや寸法安定性にあることが多く，圧縮木材の力学的な性質に関しては曲げ特性を評価した例を除いてあまり詳細に検討されているとは言いがたい。 また，そこで行われた試験についても試験条件が統一されておらず，条件が異なると得られる結果も変わってくると考えられるため，強度や変形特性の評価を適切に行えない可能性がある。