フォトニックネットワークのネットワーク制御と運用管理

摘要

FTTHや高速モバイルによるブローバンドアクセスが拡大し、それに伴う市場も成長している。利用するアプリケーションやアクセス技術も高速化へ向けて進化しつつある。トランスポートネットワークにおいては、更なる大容量化とともにネットワーク資源の利用効率化、低消費電力化、低遅延化、高信頼化が求められる。これらの要求に応える技術として、ルータのトラヒックオフロードを可能とするOTN技術、パケットトランスポート技術が開発、導入されている。DWDM伝送においては、多波長化が実現し、インタフェースの高速化が進むとともに、光スイッチによるネットワークのメッシュ化、動的構成変更が可能となってきている。これら伝送技術の進展とあわせ、より一層の資源利用効率化、低消費電力化を実現し、災害時などの障害やトラヒックの変動に対応可能なネットワーク制御技術、運用管理が求められる。本稿では、これらフォトニックネットワークの要件および課題、技術動向を整理し、パス制御と障害復旧機能に関する検討内容を報告する。