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選択的な低遅延データ圧縮による高バンド幅相互結合網

机译:選択的な低遅延データ圧縮による高バンド幅相互結合網

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摘要

本技報では,並列計算で発生する通信データを低遅延で圧縮することにより,end-to-end実効スループットを仮想的に向上させる通信技術を探求する.HPC(High-Performance Computing)相互結合網では,通信データの圧縮と解凍の時間オーバヘッドを数十~数百ナノ秒オーダーに抑えることが必要となる.そこで,本研究では,まず,通信データをビット列レベルで低遅延にて圧縮する.通信データが整数値の場合,連続する“0”のビット列を圧縮する可逆圧縮を用いる.本可逆圧縮によって,NAS Parallel Benchmarks(NBP)ISの通信データの圧縮率1.75倍,巡回セールスマン問題を蟻コロニー最適化で解くプログラムにおいて同圧縮率3.0倍を達成した.一方,通信データが近似可能な浮動小数点の場合,仮数部のLSB(Least Significant Bit)から連続するビット数を,その該当範囲内の数値の平均値に丸める非可逆アルゴリズムを用いる.本非可逆アルゴリズムを用いた場合,NBPのCGで同1.8倍の圧縮率,FTで同1.6倍の圧縮率を達成した.そして,そのデータ圧縮の効果により,典型的な4×4×4 3次元トーラスの並列計算機のシミュレーションにおいて,同CGの実行時間を22削減することができた.次に,これらのデータ圧縮技術を選択的に用いて,通信遅延とスループットの両面で優れた相互結合網を設計する.具体的には,輻輳が発生し,ネットワーク負荷が高い場合には,すべてのデータを圧縮し,ネットワーク負荷を抑える.一方,ネットワーク負荷が下がってきた場合,一部のデータは非圧縮で転送することで平均通信遅延を抑える.そして,低負荷時はすべてのパケットを圧縮せずに,低遅延通信を行う.サイクルアキュレートネットワークシミュレーションの結果,データ圧縮の可否の切り替えは,スイッチ単位と比べてエンドデバイス(ホスト)単位で行う方法が効果的であることが分かった.

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