重畳型適応ネットワーク符号化協調のための効率的繰り返し復調復号法

摘要

多数の端末から無線通信により情報を収集する無線センサネットワークにおいて，帯域利用効率の低下なしに高い空間ダイバーシティ利得と符号化利得を獲得する重畳型適応ネットワーク符号化協調（SANCC：Superimposed Adaptive Network Coded Cooperation）が注目を集めている．SANCCでは，異なる時間に符号化された符号語が1つのシンボルに重畳してマッピングされる．これにより全ての時間に符号化される符号語同士が統計的に独立でないため，最適な復号を行うには非常に長い期間の観測と復号計算を行うための莫大なメモリが必要となる．本稿ではSANCCと空間結合符号との類似性に着目して効率的に復号を行う手法を提案し，Extrinsic Information Transfer （EXIT）チャートと計算機シミュレーションによりビット誤り率の観点から提案復号方法の性能を評価する．