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LCM技術用原材料:クローズド成形用樹脂の開発動向

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摘要

近年のVOC環境負荷規制の強化により,モノマー揮散に対する樹脂,設備,成形面での対策が求められ,環境面からもクローズド成形が見直されている。 国内においては,厚生労働省によるスチレンの管理濃度基準値が,平成17年度より50ppmから20ppmへとより厳しい基準へ改正されている。一方,米国においては,日本に先駆けて大気中に放散される有害物質に対する厳しい規制が始まっており,米国連邦環境庁(EPA)より環境規制が公布されている。 規制対象物質(HAPs: Hazardous Air Pollutants)として,スチレン,メチルメタクリレート等のモノマー類も対象とされており,Maximum Achievable Control Technology(MACT法)と、して,成形法ごと(スプレー,ハンドレイ)およびゲルコート,積層用樹脂,型用樹脂,接着剤等の用途ごとに細かくそのHAPs量の規制が制定されている。 そのうちクローズド成形は,NESHAP (National Emission Standard for Hazardous Air Pollutants)基準として規制の対象から外されており,今後,クローズド成形法は,環境面からも重要な成形法であると考えられる。 また,環境面からの利点の他,本来のクローズド成形法の利点である成形品の厚み管理精度,両面仕上げ,両面ゲルコート仕上げ,インサート一体成形,成形サイクルアップ,初期設備投資費用が少ない,少量多品種成形が可能,また,フィルムバキュームインフュージョン成形では,大型成形品を一括で成形できる等の多くの利点を有し,今後,取り組むべき成形分野である。

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