日本における薬剤耐性への取り組み

摘要

“抗菌剤が効かない薬剤耐性”が、国際的に 大きな問題となっている。薬剤耐性菌は抗菌 剤の使い過ぎなどにより増加し、人や動物の 治療を困難にする。WHOは2015年総会で薬 剤耐性に対する国家行動計画一を採択し、 加盟国には2年以内に国家行動計画の策定、実行を要求した。わが国でも、人と動物等の 保健衛生の一体的な取り組み（図1）という 考え方に基づき、「薬剤耐性（AMR）対策ア クションプラン（以下「AMR対策アクショ ンプラン」（2016-202〇）という。）」2）を 2016年に策定し、関係省庁、関係機関等が協 力、連携して対応に取り組んでいる。ここで は動物分野、特に畜産における日本の薬剤耐 性への取り組みをAMR対策アクションプラ