乳癌術前化学療法および全摘術後に生じた多発性汗孔腫の1例

摘要

55歳女.43歳時に乳癌.エピルビシンとシクロフォスファミド，パクリタキセルを用いた化学療法と全摘術後にホルモン治療を行い再発なし,45歳頃より自覚する約5mm大の紅色小結節が体幹四肢に約40個多発.ダーモスコピーでいずれも糸球体状血管と淡紅白色の脱色素ネットワークの所見があり多発性汗孔腫と診断し，生検で確定した.化学療法後の多発性汗孔腫は多数の報告があり,免疫低下によるウィルス感染が発症に関与か?