Book Review: サイエンスライティング超入門

摘要

これまでに読者の方々は,数々の都市伝説を耳にしたことがあるのではないだろうか?フィクションのような夢物語ならともかく,確実な証拠とともに認められるはずの科学に関する内容でも,しばしば誤った解釈のもと世間に広がることがある.それには様々な要因があるものの,伝える側に問題があることがしばしばである. 本書は,科学を正確に伝えたいと考えている学生へ向けたサイエンスライティングの入門書であり,分かりやすくかつ魅力的に文章で伝えるためのコツが解説されている.まずは第1章と第2章を読んで, サイエンスライティングの基本を理解しよう. 第3章から第5章では科学的な文章の書き方とコツがまとめられているので, これらの内容を身に付けて文章の質的向上を目指してもらいたい.第6章と第7章では, 相手に読みたいと思わせるためのスキルを学ぶことができる.第8章は科学を正確に理解するためのエビデンスの重要生がまとめられているので,自らが誤った情報の発信源とならないよう何度も読み返してほしい.第9章から第11章には, 自らが作成した資料内容を相手に強く印象付けるために重要なスキルがまとめられている.ま た, 付録として掲載されている「研究発表 や申請書類における要旨のまとめ方」は, ここぞという場面で参考にしていただきたい.