JAK阻害薬

摘要

関節リウマチ(rheumatoid arthritis: RA)の治療 では，メトトレキサ一ト（methotrexate: MTX) などの従来型合成抗リゥマチ薬（conventional synthetic disease-modifying antirheumatic drug:csDMARD),および生物学的抗リウマチ 薬(biological DMARD: bDMARD)による早期からの適切な治療介入を行うことで，臨床的， 構造的，機能的な宽解が目標となった.しかし，これらの治療でも宽解に至るのは約6割程 度であり，治療抵抗性の症例が多く存在する.Janus kinase (JAK)阻害薬は，サイトカインシ グナルを媒介する細胞内キナーゼのJAKを標 的とする分子標的合成抗リゥマチ薬(targeted synthetic DMARD: tsDMARD)である.