持続可能な社会を支えるエネルギー: エネルギー学の必要性

摘要

産業革命以降、科学技術の進歩によって世界の人口は増え続けている。人々の欲望を物質的に満たす現代文明は、大重生産、大量消費、大量廃棄によって成り立っている。それは、世界規模での環境汚染や破壊を齎しており、人類の持続可能な開発が脅かされている。「エネルギー学」は、持続可能な開発という人類の運命にかかわる大きな学術的課題に対してエネルギー分野の面から応えていぐことにあり、現象の解明や新たな理論の展開にとどまらず、問題解決といった目的をちった学問である。エネルギー学は、まだ学問として明確に体系化されていないが、ここでは現時点で考えられる「エネルギー学」について概説する。