19.習慣性流産が診断契機となったcalreticulin（CALR）遺伝子変異陽性の本態性血小板血症（ET）に対しIFNα治療が有効であった1例

摘要

【緒言】本態性血小板血症（ET）はWHO分類（2017年）で骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍（MDS/MPN）に分類される骨髄系腫瘍である。MPNにおけるドライバー遺伝子変異のーつであるJAK2V617F変異は，流産を来す予後不良因子であり積極的な治療介入が勧められるが,CALR変異については明らかなエビデンスはない。今回我々は不育症が診断契機となった若年CALR遺伝子変異陽性ETに対して,IFNα療法により妊娠?出産に至った症例を経験したので報告する。