有力団体トップの2021「業界予測」 硫黃·硫酸

摘要

2017年の世界の硫黄生産量は，アジア，中東などの増産により前年比2.4増の6,400万tであった。主な生産地域は，西アジア，北アメリカ，東ョ ーロッパおよび中央アジアで，生産国内で消費されている。2018年の中国の硫黄生産量は前年比7.3増の638万tで，硫黄輸入量は前年比4.0減の1,078万tであった。新型コロナウイルスの影響により，2020年第1四半期の中国のリン酸塩の操業が大幅に低下しことで，2月には港湾硫黄在庫が昨年の2倍の3,000千t以上となっている。世界の硫酸生産量は2018年には2億7,000万tとなっている。石油精製，天然ガスおよびオイルサンドから増産される回収硫黄を利用した硫酸生産が中近東，アフリカなどで増加している。特に中国の硫酸生産量は2018年には前年比0.8増の9.690万tとなり，2019年1-7月の硫酸生産量は前年同期比3.5増の5,021万千tで，同期間の輸入量は前年同期比39.7減の330千tで，同期間の硫酸輸出量は前年同期比148.6増の1,196千tであり，主な輸出先はチリ，モロッコ，インドであった。2020年の輸出は前年より減少すると予想されている力今年6か月で前年比9減の100万tを輸出した。中国は今後も輸出国であり続けるであろう。