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がん診療における層別化医療の現状と今後の展望 5.胃がんにおける層別化医療の現状と今後の展望

机译:がん診療における層別化医療の現状と今後の展望 5.胃がんにおける層別化医療の現状と今後の展望

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摘要

胃癌治療ガイドラインでは,HER2陽性胃癌に対する一次療法でトラスツズマブ,三次療法でトラスツ ズマブ デルクステカンが推奨されている.MSI-High胃癌に対しては,二次療法でペンブロリズマブが 推奨される.一次療法でオキサリプラチンを含む化学療法との併用で二ボルマブが推奨され,PD-L1発 現をみるcombined positive score (CPS)測定が治療効果と関連することから,一次治療前に可能な限り PD-L1検査を実施することが望ましいとされている.大規模ながんゲノム解析の結果から胃がんは四つ の生物学的なサブタイプに分類されることが示され,新たな分子標的(FGFR2, MET, Claudin 18.2な ど)も同定され,それらに対する分子標的薬を用いた新規治療法の開発が盛んに行われている.腫瘍組織 や血液から複数の遺伝子を効率的にスクリーニングし,分子標的に応じた層別化治療が構築されようと している.層別化治療の対象は,切除不能胃癌にとどまらず,切除可能な胃癌に対してもバイオマーカー による術前補助化学療法の検証が進んでいる.今後は,胃癌組織の中でのクローンの空間的heterogene-ityとともに治療経過とともに変化する時間的heterogeneityについても考慮した治療戦略が望まれる.

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