O-19 A病院救急外来における危機的出血への異型適合血投与の手順の確立に向けた取り組み第1報

摘要

A病院は県下に3か所ある3次医療施設の1つで，救命救急センター外来(以下ER)は救急応需や 紹介患者の受け入れを行い,それに関連して危機的出血の対応は,2018年から2020年の間に徐々に増 加している.2018年は9件であったが,2019年は16件,2020年11月までの投与は20件と増加傾向 にある.患者は多発外傷が多く,循環血液量減少性ショックやPCASなどの病態に対して初療に多数 の人員が入り乱れ,複数の医師が重なって指示を出し輸血指示が錯綜する,投与もベッドサイドの表 示や手順,患者血液型が判明後の対応など,お互いに聞きながら進めるなど自信をもって出来ている とは言い難い場面もあった.そのため,2018年から認定輸血検査技師,ERの看護師の協力を得て院内 輸血マニュアルの異型適合血輸血の部分の改訂,異型適合血輸血手順のチェックリスト作成，医師に は電子カルテからのオーダー法の周知を行ってきた.現状を報告する.