ES-5-1 自己血輸血における学会認定?自己血輪（血責任医師の役割と使命

摘要

2014年の保険改定で「貯血式自己血輸血管理体制加算」が新規保険収載されたことに伴い, 学会認定?自己血輸血責任医師制度が発足した.その目的は,貯血式自己血輸血実施指針を遵守する とともに,自己血輸血の合併症を防ぎリスク管理をするために,医師?看護師?臨床検査技師が三位 一体となって自己血輸血体制を構築することである.【自己血実施体制】患者に不安を与えることがないように会話を重視し,固定した採血者（自己血探血 の教育を受けた医師もしくは看護師）が,厳格な皮膚消毒の後で“失敗しない採血"を心掛ける.血 管迷走神経反応（VVR）予防のために採血後の補液と抜針後の水分補給は重要である.患者から目を 離さない注意力でVVRの発生を早期に見つけ対応する.また，自己血からの自己フィブリン糊作製は 保険収載されたこともあり臨床サイドの希望により積極的に行っている.自己フィブリン糊作製に当 たっては臨床検査技師との連携のもと適正に行う.自己フィブリン糊使用時の不具合やトラブルなど も輸血部に報告して頂き討議の上改善策を提案する.