O-71 CAR-T細胞療法「キムリア」の運用～既存の業務体制を活用した管理体制のー 元化～

摘要

【緒言】前総会でCAR-T細胞療法「キムリア点滴静注」（以下,キムリ7）導入に向けた整備について報告し た.今回は「既存の業務体制を活用した管理体制の一元化」をコンセプトに,コンパクトな管理体制を構築 し,持続可能な運用体制を目指した当院のキムリア運用について報告する.【対象］2019年U月～2020年10月の1年間,計37回のリンパ球採取に伴う業務調整～細胞発送?製品受 領～投与までの各工程を対象とした.【方法】文書管理では,製造業務に対応した品質管理体制の構築,ISO15189を活用した文書体系を構築し, 既存の品質マネジメントの骨格を変えずに拡大した.ハード面では末梢血幹細胞保管やテムセルの処理な ど複数業務を行う製剤室（HEPAフィルター,パスボックス,前室あり）でも清浄度を維持するための清浄 度評価体制を整備した.ソフト面では職種間でQMSの相互理解を深めるための企画,教育訓練体制の統一, 運用組織の明確化を通じて，運用の一体化を図った.また，システム管理は行わず,当センターを中心とし た一元管理（採取～製品出庫）により,トレースできる品質管理体制を構築した.採取時は看護師?臨床エ 学技士各!名が在駐，細胞調整?凍結?発送?受領?投与の各工程は2名以上の検査技師が対応した.