安価で、複雑な形状でも容易に成形できるプラスチックは、現代社会に欠かせない素材として自動車や家電、食品包装材、生活資材など様々な分野で使用されている。世界のプラスチック使用量は年々増加傾向であり、それに伴い廃棄量も増大している一方で、リサイクル率が低いという課題を抱えている。現状、廃棄量に対して、リサイクルされているプラスチックは全体の9に過ぎず、2050年までに120億トン以上のプラスチックが埋立·自然投棄されると言われている。また、不法投棄されたプラスチックが自然界に流出し、海、举汚染等の地球規模の新たな問題を引き起こす原因となっている。世界経済フォーラム（通称ダボス会議）で16年に発表された報告書「The New Plastics Economy Rethinking the future of plastics」では、50年には世界の海洋中のプラスチック総量が重量べースで魚の量を超えると予測されており、生態系を含めた海洋環境への深刻な影響が懸念される。
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