重篤なネフローゼ症候群を呈したAHLアミロイドーシスに自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を施行した1例

摘要

48歳，男性.多発性骨髄腫の経過中に重篤なネフローゼ症候群を併発し，腎生検でAHL (immunoglobulin heavy-and-light-chain)アミロイド一シスと診断した.自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を施行し，骨髄 腫は最良部分奏効が得られ，ネフローゼは緩徐に改善した.敗血症併発後血液透析導入となったが，1年半経過 後も生存している.AHLアミロイド一シスは極めて稀な疾患であり，治療のェビデンスに乏しいが，ALアミ口ィドーシスと同様の治療が有効な可能性がある.