車両メンテナンスの効率化と安定運行に貢献する“鉄道LMS on INFOPRISM”

摘要

国連SDGs（Sustainable Development Goals）の17の目標の中で，“産業と技術革新の基盤をつくろう”と“住み続けられるまちづくりを”では，交通インフラ整備や安全性改善と持続可能な輸送システムの提供をターゲットの一つにしている。日本では鉄道輸送網が発達し，公共交通機関の柱として運営されている。それを支えている重要な業務の一つが，メンテナンスである。一方で，少子高齢化によってメンテナンスを支える人員の不足や技術継承の困難さが懸念されている。このため，メンテナンス精度を高めることで，メンテナンスを省力化しつつ，安定輸送を維持する取組みが期待されている。一方，鉄道事業を取り巻く技術動向として，地上と列車間の無線通信環境の発展，クラウド，AI（Artificial Intelligence）技術の急速な浸透があり，車両機器が生成する大量の稼働データを地上で蓄積·解析することで，メンテナンスに寄与できるようになってきた。