62.正常経膛分娩可能であったフォン?ヴィレブラン ド病の1例

摘要

【症例】28歳女性。年少期にフォン?ヴィレブランド病 (von Willebrands disease, VWD) IIa型と診断され,無治療 経過観察となっていた。妊娠を契機に当科に紹介となった。 分娩方法は,誘発分娩による経膛分娩とした。妊娠中は出血 など大きな問題なく経過し,無治療経過観察可能であった。 血液凝固第VIII因子を分娩6時間前，分娩中に投与し,出 産時の出血量は約580 mlであった。以後,産後11日目まで 連日投与継続し退院となった。経過中に一時的に出血を認め るも,追加投与で止血が得られた。