26.次世代シーケンシングが診断および治療方針決定 の一助となった非定型慢性骨髄性白血病

摘要

67歳男性。X-1年9月,前医の血液検査で偶発的に白血 球上昇，血小板増多を指摘された。末梢血に幼若顆粒球を認 め,NAPスコア低値であった。骨髄像で慢性骨髄性白血病 が疑われたが,巨核球の異形成を認め,BCR-ABL1融合遺伝 子陰性であった。またJAK2, CALR, MPL変異はいずれも 陰性。PDGFRA, PDGFRB, FGFR1再構成も全て陰性であった。血中G-CSF, GM-CSF濃度上昇はなく,これらを 産生する腫瘍も否定的であった。以上より,非定型慢性骨髄 性白血病(aCML)と診断した。さらに，次世代シーケンス (NGS)で骨髄検体のターゲットシーケンス解析を行い， aCMLで高頻度にみられるSETBP1, ASXL1, TET2変異が 陽性であった。