農林水産分野でのブルーカーボンを活用したCO_2吸収源対策の構築に向けて

摘要

脱炭素社会へ向けたブルーカーボンへの期待地球温暖化による大規模な気候変動が深刻化す るに伴い、世界各地でさまざまな気候変動緩和-適応策が実施されるようになっている。世界最大の温室効果ガス（GHG)排出源である中国ですら、 2060年にGHG排出を実質ゼロとすることを提言 するようになった。国内でも、国連気候変動枠組 条約締約国会議（UNFCCC)で策定されたパリ協 定に準じ、政府は「脱炭素社会」の実現に向け、 2050年までに80の温室効果ガスの排出削減を 目指すことを明記した「パリ協定に基づく成長戦 略としての長期戦略」を令和元年6月に閣議決定 したことは記憶に新しい。さらに令和2年9月に 発足した新政権では、菅首相みずからの演説でゼ 口.ェミッション（温室効果ガス100の削減） が提言された。これにより、脱炭素社会に向けた 社会的な取り組みの進展とともに、気候変動緩和' 適応に関する研究と社会実装、産業化がますます 加速することが'期待されている。