数モードファイバにおけるモード結合のジョーンズ行列測定法

摘要

モード分割多重伝送システムの伝送特性は数モードファイバにおけるモード分散で決定される。数モードファイバにおける偏波回転を含むモード結合を測定することで、モード分散が評価可能である。本研究では、このモード結合を記述するジョーンズ行列の測定法を提案する。単一モードファイバにおける偏波回転の評価に提案されているミューラー行列測定法を発展させ、数モードファイバのジョーンズ行列測定に応用する。数種類の異なるジョーンズベクトルを逐次的に入力し、出力ジョーンズベクトルを測定する。そこからジョーンズ行列を求める。両偏波2モード伝搬においては6種類のジョーンズベクトルを入力することで4×4ジョーンズ行列が導出される。両偏波nモードの場合は、4n-2種類のジョーンズベクトルを入力することで2n×2nジョーンズ行列を導出可能であることを示す。