3次元磁気センサシステムにおける測定誤差要因に関する検討

摘要

調音運動の観測を目的とした3次元磁気センサシステムについて，位置推定誤差要因の検討を行った．ここでは，受信コイルに誘導される信号の強度をスプライン関数を用いて表現する方法，受信コイルの位置を推定する手順ならびに本手法による位置推定実験の結果について述べた．さらに，位置推定実験において生じた位置推定誤差と信号誤差，信号感度との関係を調べた．その結果受信コイルの角度に依存した位置推定誤差の増減は，角度の推定誤差の影響を強く受けることが明らかになった．また，信号誤差や信号感度には受信コイルの角度に依存した明確な差は現れなかったものの，位置推定誤差は信号誤差や信号感度との弱い相関関係があることが示唆された．