CRESTにおけるギ酸塩エネルギーキヤリァを用いた固体アルカリ燃料電池の構築

摘要

産業革命前は280ppmだった大気中の二酸化炭素濃度は、1980年代に350 ppmになり、最近では400ppmを超え、パリ協定の上限値450ppmに近づいている。取り返しがっかない状況になる前に、なるべく早く二酸化炭素を実質排出しない社会に移行すべきである。一方で、海外の再生可能エネルギーコストは大幅に低下しており、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーを大規模に利用することも現実的になってきた。しかしながら、大規模利用には再生可能エネルギーの生産と消費の時間的、場所的なミスマッチの解決が必要不可欠である。雨の日でも風のな い日でも電気は必要であり、砂漠や人が住んでいない地域で作った電気を都市部に運ぶ必要がある。再生可能エネルギ一により生産した電気を水素などの化学物質（エネルギーキャリア）に変換し、狞蔵·輸送し、使用する場所、使用する時間に電気や仕事に変換する技術である。