自己符号化器（autoencoder)を用いた高分子試料のTOF-SIMSデータ解析

摘要

飛行時間型二次イオン質量分析（TOF-SIMS)は質量スぺクトルが複雑で解釈が難しい場合が多いため，主成分分析（PCA)や多変量スペクトル分解（MCR)などの多変量解析がTOF-SIMSデータの解析によく用いられているが，複雑な試料を解釈するためには，新たな解析手法を組み合わせて判断することがさらに効果的である.本研究では，4層高分子膜試料のTOF-SIMSデータに対して人工ニューラルネットワークに基づく次元削減手法である自己符号化器を用いた特徴抽出および特徴の分額を行うことで，autoencoderの有用性を評価した.