食品添加物の食品健康影響評価指針改正により添加物新規指定の効率化目指す

摘要

食品添加物規格策定に向けた安全性評価の基準として食品安全委員会が作成する「添加物に関する食品健康影響評価指針」が，昨年9月に改正された。2010年5月に同指針が作成されて以来の11年ぶりの全面改正となった。本指針は評価の基準を緩和するものではないが，安全性評価の方向性が明確となり，評価に必要な書類や文献，データを揃える際に何度も差し戻されるような無駄がなくなり，評価が効率化されることを考えると，食品添加物産業にとっては朗報である。しかし，新評価指針はまだまだ広く認知されているとは言い難い。食品安全委員会は7月21日，「食品添加物のリスク評価のアップデート一評価指針の改正と評価事例（ワイン添加物）について一」と題して，報道関係者との意見交換会を行い，川西徹委員が講演を行った。以下に概略を記す。