高齢化社会を迎え、日本人の二人に一人ががんになり、三人に一人が亡くなるという時代になった。がんの治療法としては、外科療法、化学療法、放射線療法があり、最近ではその複合的な療法や免疫療法等が実施されつつある。放射線療法はこの半世紀の間に大漕な発展を遂げ、X線治療はもとより、陽子や炭素というイオンを用いた粒子線治療が登場し、次世代のがん治療を担う技術として期待されている。粒子線は、患者の体内を通過する際に、入射エネルギーに対応した特定の深さにおいて放射線量がピークになる物理的特徴(ブラッグピーク)を持ち、標的の腫瘍に線量を集中しつつ、よりることで、腫瘍に対して可能な限りの線量を与える一方で極力正常組織を守り、低侵嚢深部には影響を及ぼさない理想的な物理的特性を持っている。これをがん治療に応用すで治療後の患者のQOL (Quality of Life)を保つ、極めて有効な治療法になる。
展开▼