精神医療におけるロボッ卜の活用

摘要

最近の対話技術及びロボッ卜技術の進歩には目覚 ましいものがある。認知症支援ロボッ卜の使用は， 介護分野における人手不足の解消，介護者.スタッ フへの癒し.羞恥心の減弱，被介護者が遠慮せず に長時間のインタラクションが可能といったメ リッ卜がある。自閉スペクトラム症（ASD)者は ロボットとの相性がいいことが示唆されている。 自己開示，アイコンタク卜の強化など予備的な成 果も出ている。一方でASD児がロボッ卜を用い た介入に長期間モチべ一ションを維持することは 課題となっている。現状の技術では，課題がある 中で，ASD児の個別性を考慮し，リアルタイム での状態変化に応じて対応することでASD児の 長期的なモチベーションを維持するロボッ卜の研 究が進められている。今後精神科領域においてさ らなるヒューマノイドロボッ卜との共生が期待さ れる。