通信容量増大手段の1つとして,軌道角運動量(OAM)を持つ電磁波の重畳による多重化が考えられている.一方,負性抵抗特性を示す共鳴トンネルダイオード(RTD)とLC共振回路によりテラヘルツ(THz)帯の発振器を製作されている.この発振器を結合させてOAMを持つTHz帯電磁波の発生が期待でき,結合振動系上の位相波伝搬によりデータ伝送が可能になる.従来の研究は,RTD発振器単体でのTHz発振や結合van der Pol発振器のシミュレーションに留まっている.本研究では,RTD発振器を複数結合させた系をいくつか設計し,Spiceでシミュレーションを行い,設計したそれぞれの系がOAMを持つTHz発振とその系上での位相波伝搬を確認した.
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