下りてくる技術をいかに磨くか

摘要

広野：まずは，ご出身や幼少の頃の思い出などお聞かせいただけますか。山下：私は大阪で生まれ，幼稚園時代までは茨木に住んでいました。その後，戦後の物資不足の時代となり，三重県の田舎に引つ越しまして，そこで幼少期を過ごしました。まだ当時の農繁期は，農作業を手伝うために小学校が休みになるんです。傘は番傘。油引いた竹ひごの傘。洋傘はほとんどなかつたです。そういう時代でしたね。子供の頃は母親からピアノを教わっていたのですが，嫌で逃げ出して，もう外で遊び回って。「おまえ，大きくなつたら後悔するよ」とよく言われましたが，そのときは遊びに忙しくて，そんなことは構つてられなかった。しかし今は後悔しております。