細胞保存液セルス卜ァの使用事例

摘要

近年，細胞を用いた再生医療等製品，とりわけ 抗炎症や免疫調節機能を有する間葉系幹細胞を用 いた製品の開発が活発に行われ，GVHDをはじめ とする様々な疾患への適応が期待されている。細 胞治療において細胞自身の生存率や特性をより高 く維持した状態で投与することが治療にとって重 要であるため，『細胞の保存』が細胞治療製品に 不可欠な要素の一つであると考えられる。保存に は，その目的によって常温保存や冷蔵保存，凍結 保存といった様々な温度帯が選択されている。細 胞製品の多くは凍結での保存輸送が行われている が，近年承認されたク口ーン病に伴う複雑痔瘻の 治療を目的としたヒト体性車令細胞加工製品は15 -22 °Cの温度帯での保存及び輸送が行われてお り，冷蔵や常温での保存に対する需要も高まって いる。