硫化水素と間葉系幹細胞抽出微小胞はLPS誘発アルツハイマー病を減弱する

摘要

硫化水素（H2S)と間葉系幹細胞（MSC)放出マイクロべシクル（MV)は強力な抗炎症分子である.それらは腫瘍壊死因子-α(TNF-α)の産生を低下させる.後者は神経変性とAlzheimer病（AD)に寄与するmiR-155を強く刺激する.MiR-155はイノシトール5-ホスファターゼ-1(SHーP-1)の発現を抑制し，最終的にADにおけるAktキナーゼと神経原性線維産生の活性化をもたらした.本研究では，リポ多糖頮（LPS)誘導ADのラットモデルにおけるmiR-155の役割を検証し，炎症誘発性シグナノレ伝達の調節においてMV及びHzSの単独又は併用使用の効果について調べた.0.5~1年齢の雌Wistarアルビノラットを，対照群，LPS読発AD群，LPS+MV 群，LPS+NaHS群及び LPS+MVとNaHS群の5群に分けた.