腱鞘炎: 知らないということを知る

摘要

昨年秋に、右手親指が腱鞘炎になりました。最初は指を曲げるときバネが弾けるように不連続に動いていましたが、何日かすると激痛が走り、指が曲がらなくなってしまいました。整形外科に行くと、即座に「腱鞘炎ですね」と診断されました。指の曲がる仕組みは複雑で、親指の場合は図のように先端から末節骨、IP関節、中節骨という構成になっています。末節骨や中節骨は腱で手のひらの筋肉とつながっていてこの筋肉が縮むと関節を支点にして指が曲がる仕組みになっています。このとき、関節部で腱がふくらむのを防ぐために、腱は鞘状のトンネル(腱鞘)をくぐっています。腱鞘炎は、このトンネル部分が過労などで炎症を起こし、腫れて腱が動きにくくなるケガです。