中部横行結腸癌の腹腔鏡下D3郭清手術

摘要

横行結腸癌に対する手術は支配血管の走行にvariationが多く,肝彎曲授動や脾彎曲授動など剝離授動も広範囲となり,難易度が高いとされている.手術を安全に施行するためには，上腸間膜静脈(SMV)やSMVに近い静脈を処理する際には,出血させないために丁寧かつ繊細な操作が必要となる.また,膵損傷を防ぐために横行結腸間膜を正確に同定し，膵臓を温存しつつ切離する必要がある.横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術を安全に行うための手術手技を概説する.