水辺のすこやかさ指標とSDGs

摘要

水辺のすこやかさ指標は，専門的な知識がなくても.参加する誰もが身近な水辺環境を観察?評価できるツールとして開発された（2009年）。小学校の総合学習や住民?市民団体などの環境学習ツールとして各地で活用されてきたが，すでに開発から13年が経過した。その間，世界ではグローバル化が進むと同時に，地球温暖化ゃ資源の枯渴，生物多様性の減少などが深刻さを増してきた。ところが，世界の国々が協調して環境対策に取り組む必要性を科学的なデー夕が示していたにもかかわらず，各国の立場や見解の違いがあり，解決策が見出せないでいた。そんな中，2015年9月に国連サミットで「持続可能な開発のための2030ァジヱンダ」が加盟国の全会一致で採択された。このアジエングに記載された目標がSustainable Development Goals (SDGs)で，17のゴール·169のターゲットで構成されている。SDGsは，世界の国々が取り組む普遍的な目標と考えられ，その実現に努力が進められている。現在，SDGsは日本でも広く認知され，初等教育現場でその内容が取り上げられたり，地方公共団体の行政目標のひとつと位置づけられたりしている。