メディカルソワンエステティックの役割とその有効性について 北里大学形成外科?美容外科での取り組み

摘要

【目的】当科では以前より株式会社カネボウ化粧品より支援を受け，メディカルソワンエステティック（MSE)による施術を行ってきた。今回，MSE施行例について後ろ向き研究を行い，その有効性について検討した。【対象と方法】2007年3月-2018年4月までにMSEを施行した患者を対象とした。患者全群比 較および顔面?非顔面のメイクの有無で4群に分類し検討した。QOLの評価はSkindex-16を用 いた。また色差L*C*H,水分量，皮脂量を計測し，検定した。【結果】対象は29例，平均年齢±SDは39.8±20.5歳，平均施術回数土SDは14.3±11.4回， 全体では症状，感情，機能すべてにおいてQOLが向上した。一方，体幹のメイク有りのみ感情の QOL低下がみられた。【結論】全項目，特に感情においてQOLの改善を認めた。メディカルメイクによる自己肯定， 時間をかけたカウンセリングがその一端を担っていると考えられた。