C0VID-19ワクチン1回目接種20日後に急性 ITPを発症した1例

摘要

40歳代男性。BNT162b2 mRNAC0VID-19ワクチン1回目 接種の20日後に四肢紫斑，口腔内血腫を自覚，翌日当院受 診。口腔内に小豆大の血腫,血小板2,000/μlにて入院。既 往歴は特記すべきことなし。血小板輸血後1時間値で血小板 増加なし,尿素呼気テスト陰性,骨髄検査にてMDSを示唆 する所見なし。急性ITPと診断し，入院日よりPSLlmg/kgと!VIG 400mg/kgを開始した。IVIG 5 B間投与するも 血小板1万/μl以下が持続した。入院6日目に鼻出血があ り,7日目によりDEX40mg/日に変更，ロミプレート250μg（2.9μg/kg）を投与した。入院後11日目に血小板増加, その後ロミプレートの追加投与は必要なかった。PSLを漸減 し72日目に中止，ITPの再燃は見られなかった。抗血小板 抗体陽性,抗HIT抗体陰性であった。文献的考察を含め報 告する。