小豆島建築ミーティングvol.5

摘要

2013年から主に瀬戸内国際芸術祭(以下.瀬戸芸)の ある年に開催されてきた小豆島建築ミーティングの5 回目が小豆島ハ 、ウス(本誌2207)で開催された.小豆 島ハウスの設計を手がけた砂木の木内俊克氏，砂山 太ー氏，おおきな曲面のある小屋(同1306〕を設計し た島田陽氏，石の島の石(同1612)を設計した中山英 之氏，小豆島建築ミーティングに第1回から参加して いる藤村龍至氏，Umaki Camp(同1309)，ジョルジュ· ギャラリー,醤の郷現代美術館(同2112)を設計したドッ トァーキテクッの家成俊勝氏が車座になり話し合った. 会場となった小豆島八ウスは，新建築社3つ目のハ ウスプロジェクトである.空き家を再構築したレジデ ンス施設として瀬戸芸2022夏会期から公開されてい る.今回はこの建物が建つ，坂手地区に小豆島八ウ スがもたらす影響と今後のあり方について話し合わ れた.2013年から小豆島の馬木·坂手地区では椿 昇氏が「観光から関係へ」というテーマを掲げ，作品 を飾るだけでなく，アーティストとプロセスの共有ち してきた.その中で家成氏がUmaki Campをセルフ ビルドし，会期後も馬木の人びとが集まったひしお会 が使用方を提案し，管理·活用してきた.これらの 一連の流れを「インスピレーションを与えるリレーショ ナルな建築の 結果だ」と藤村 氏は言う.そう した関係は他で も存在し，坂 手港のエリエス 茌という宿のラ ゥンジが，ァー ティストや島民，フェリーを待つ人が交流する拠点と なったと家成氏.そこに滞在し制作を行なった島田 氏は互いに影響を与えながら，島から多くのものを 得たと言う.このような議論の上，砂木のふたりは 地域の人を巻き込み，関係人口を増やす方法ことで 継続的な活動を目指すと言う.地域に必要とされる 場所を，これからも模索してし、くのだろう.