18. CAR-T細胞療法におけるリンパ球アフェレーシス 最適化の試み

摘要

キメラ抗原受容体（CAR） T細胞療法目的のリンパ球ア フェレーシスにおいては，規定された数のT細胞採取に難 渋する症例がみられる。症例は65歳女性,再発難治性 DLBCLに対するtisagenlecleucel治療のためリンパ球を採取 した。採取前末梢血CD3+細胞数は68/mulと低値であった が,1日での採取を計画し15 lの血液処理を行うも，採取 CD3~+細胞数は0.81 X10~9個と規定量に満たず,計2日間の 採取を要した。このような採取計画の変更を防ぎ，最適な採 取計画の立案を目的に2施設108例の採取実績を後方視的に 解析した。その結果，採取前Hb低値,末梢血CD3~+細胞数 および血小板数高値は採取効率を有意に低下させる要因であ ると判明した。