ながいながい道のり

摘要

直近の20年近くをディスプレイ用の偏光板事業に関わってきた。事業開始時や大きな投資判断をされた諸先輩のご苦労は一方ならぬものがあつたかと思うが、その甲斐あって20年前に百億円強であった年間売上高は20倍ほどになった。足下でこの事業各分野の前線で活躍されているみなさんは次々と発生する難問をこなしてきた強者であり、その奮闘なしに今日の事業はありえない。私自身は顧客やサプライヤーに向き合う時期も側面支援の時期もあったが、ボテボテの内野ゴロを打ったり、トンネルをしたりと反省しきりである。その都度関係者にカバーしてもらい、それも含め得難い経験となっている。ディスプレイの成長は落ち着きを示し、デジタル、カーボンニュートラルといつた分野での競争が始まっている。偏光板での経験を若い人達ともシェアしながら、新しい事業を創つていければと思っている。本稿では、偏光板事業を私の好きな言葉とともに簡単に振り返ってみたい。