ヒートポンプ業界の動向と展望

摘要

世界的なカーボンニュートラルの流れの中，2020年10月に日本は「2050年カーボンニュートラル」を宣言した。また，2030年度の温室効果ガス排出量削減目標として，2013年度比46の削減目標を設定し，さらに50削減の高みに向けて挑戦を続けることの方針も示された。日本のカーボンニュートラル（以下，CN)に向けて，エネルギーの供給側におけるCO2排出量削減の取り組みが必要だが，エネルギーを消費する家庭部門，業務部門，産業部門，農業用等における需要側のCO2排出量削減のための徹底した省エネも必要である。ただし，我慢を強いる省エネや，産業部門の製品製造に支障になるような省エネは極カ避けるべきと考える。そこで，日常生活また日本の産業に 支障にならず，省エネに取り組む手法として，既に技術として確立されているヒートポンプの活用が考えられる。