ボルテゾミブ抵抗性のTEMPI症候群に対してポ マリドミド併用療法が奏効した1例

摘要

【症例】48歳,男性。【現病歴】X-4年に多血症を指摘。X-2年に難治性腹水が指摘され，前医で腹腔静脈シャントを 留置した。その際に腎周囲の体液貯留の他,エリスロポエチ ンの上昇を伴う赤血球増加症,顔面と爪の毛細血管拡張症, IgG-κ型のM蛋白血症を認め,TEMPI症候群の診断となっ た。X-1年3月よりBD療法4コース実施したがSDであ り,8月からPom/Dex療法を開始。4コースでPRとなっ た。エリスロポエチン,IgGの低下,腎周囲の体液貯留も改 善を認めた。X年1月に自家移植を実施し,その後は外来通 院継続し症状の増悪なく経過している。【考察】TEMPI症候 群に対してボルテゾミブやレナリドミドの有効性は報告され ているが,ポマリドミドの報告はない。本症例の経過から, ボルテゾミブ抵抗性TEMPI症候群に対してポマリドミドが 有効である可能性が示唆された。