食品中の微生物を検出するための国内標準試験法の策定について

摘要

食品中の微生物を検出するための試験法は、その目的に応じて大別される。対象となる 食品に規格基準が設定されている場合は、国により定められた公定法を基準適合性の判定 に用いる必要がある。検疫所による輸入食品検査や保健所等における収去試験などの行政 処分を伴う試験が、これに該当する。規格基準が設定されていない食品については、公定 法は定められてはいないが、その性能が確認された標準試験法を用いるのが望ましい。国際的に用いられている標準試験法としては、International Organization for Standardization (ISO)法が代表的なものである。国際的な食品の規格基準を定めている Codex委員会ではガイドラインCAC/GL21 1997において、ISO法を標準試験法と定めて おり、各国にISO法もしくはそれと妥当性確認を行った試験法を用いることを要求してい る。