臨床的に健康な馬における高周波リニアプ口ーブおよび低周波コンベックスプローブを使用した表在性腹部臓器の特定率は類似している:先行研究

摘要

経皮的腹部超音波検査は,疝痛罹患馬の評価において重要な役割をなす。馬の腹部超音波検査は,伝統的に2?5 MHzのコンべックス型あるいはセク夕ー型プローブ(腹部プローブ)を用いて行われる。一次診療の獣医師は通常,繁殖検診用の5?10 MHzリニア型プローブ(経直腸プローブ)と,下肢部超音波検査用の5~16MHzリニア型プローブ(腱プローブ)を所有しているが,腹部プローブを所有している獣医師はほとんどいない。馬の腹部超音波検査に経直腸プローブを使用することは一般的でなく,一次診療の獣医師が現場の疝痛罹患馬の予後,または二次診療施設への照会に関する判断を下すための情報は制限される。腹部プローブを使用した腹部超音波検査に関する文献は存在するが,経直腸プローブを使用した腹部超音波検査について記された文献はない。馬の疝痛の診断において,経直腸プローブで特定できる主要な臓器と構造に関する知識は,予後診断および二次診療施設への照会の判断を早めることになり,一次診療における患畜の治療および診断の改善につながる。