「疲れやすい」「最近だるい」といった「全身倦怠感」の訴えは頻度の高い症状であり,また多くの疾患に随伴する非特異的な症状なので,それ自体で鑑別を考えると疾患リストが長大なものとなってしまうだろう.いわゆる“low yield"な症状であるため,診断のプロセスにおいて全身倦怠感を主軸として考えるのは非効率的である.よって,まずは①労作性呼吸困難や筋力低下などの「倦怠感と似ているが,より診断に直結する症状」でないかを区別することや,②倦怠感以外の「プラスa」の症状をreview of systems(ROS)に基づいて拾い上げ,診断に迫ることができる症状を探してアプローチすることが,診断という観点からは効率が良く,望ましいと言える.
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