KMRtypeを用いた移植後キメリズ厶評価に向けた検討

摘要

【背景?目的】本邦での造血幹細胞移植後のキメリズムモニタリングは異性間FISH, Short Tandem Repeat （STR）-PCR 法,HLA-FACS 法,定量 PCR （SNP-qPCR）法などの方法で実施しているが,標準法は存在しない.キメリズムモニタリング用にRecipientまたはDonor 特異的なマーカーをqPCRにより測定するKMR試薬（GenDx社）が発売されたため，本試薬で日本人集団を識別できるかどうかを評価?検討した.【方法】当院で2009年?2020年3月までに同種造血幹細胞移植を行った65症例（血縁者間33例，非血縁者間32例）について，KMRtype Core kitに含まれる30マーカーについて日本人集団における識別率等を評価した.【結果】65症例130人について各マーカーの陽性?陰性頻度を検討した.日本人集団においては,30マーカー中15個のマーカーで良好な識別を得られ,9個のマーカーで識別不良であった.