乳用牛の冬季赤痢に対する牛下痢5種混合不活化ヮクチン接種の効果検証

摘要

乳用牛に下痢5種混合不活化ワクチン（BD5V)を2回接種して，冬季赤痢（WD)に対する有効性を 検討した。その結果，BD5V接種により牛コロナウィルスに対する赤血球凝集抑制（HI)抗体価は上昇 し，接種開始後2力月で86%の個体がHI抗体価;160となった。また，ワクチン効果に影響を及ぼす 要因として，接種前HI抗体価が同定され，有効となるカットオフ値は40倍を示したほカゝ，月齢と正 の相関が認められた。さらに，BD5V接種後に3農場でWDが発生し，1農場において対照群と比較 して損失乳量が軽減された。以上より，BD5V接種によりWDの経済的損失を軽減できる可能性が示 唆された。しかし，費用対効果を熟考し，農場に適したワクチネ一シヨンプログラムの構築が必要で める。