SDGsの存在を知りつつも「取り組んでいない」企業が多数派という現実

摘要

帝国データバンク力月に実施したSDGsに関する企業の意識調査によれば、自社におけるSDGsへの理解や取組みについて「意味や重要性を理解し取り組んでいる」企業は14.3%で、1年前の前回調査より6.3ボイント(pt)増加している。また「意味もしくは重要性を理解し、取り組みたいと思っている」は25.4%で、同9.0ptの增加。両者を合計すると"SDGsに積極的"と目される企業は同15.3pt増の39.7%に達しており、SDGsに対する企業の取組みや意識は前年より大きく高まっていることが分かる。ただし、SDGsに積極的な企業がマジヨリティを占めているわけではない。全体で最も多かったのは「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」(41.4%)で、同8.5pt増えて4割超を占める。これに「言葉は知っているが意味もしく は重要性を理解できない」(9.1%)を加えると合計50.5 %となり、SDGsの存在を知りつつも取り組んでいない企業が多数派という結果だつた。規模別にみると、「大企業」ではSDGsに積極的な企業が55.1%に達し半数を上回った一方、「中小企業」では積極的な企業が36.6%にとどまり大企業を18.5が下回った。SDGsに対する意識は企業規模で差が生じている。業界別にみると、積極的な企業では「金融」が56.0%と最も高い。次いで、「農·林·水産」も55.6%で半数を超えている。これに対し、SDGsに取り組んでいない企業では「卸売」が52.9%で最も高く、「運輸?倉庫」(51.0%)、 「サービス」(50.8%)、 「建設」(50.4%)の4業界力巧割超となっている。SDGsの17目標の中で力を入れている項目を聞いたところ、「働きがいも経済成長も」が32.0%で最も高かった(複数回答)。今後、最も取り組みたい項目でも同様に「働きがいも経済成長も」が15.4%でトップに来ている(単一回答)。このほカゝ「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や「つくる責任つかう責任」も上位にランクされている。